仕事をする上で時間に余裕が生まれれば、ワークライフバランスが整い、さらに成果を出したり、新しいことに挑戦できたりします。時間管理を適切に行うためには、日常からの計画性や習慣化が必須です。
そこで本記事では、時間管理のメリットやコツ、無料・有料の時間管理ツールを紹介します。
業務効率を上げたい方、時間管理に苦手意識をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
時間管理ができるようになることのメリット
時間管理ができると、ビジネス・プライベートどちらにも余裕が生まれ、効率的かつ健康的な生活を送れるようになります。
以下で、時間管理ができるようになることのメリットを見ていきましょう。
時間に追われる精神的負担がなくなる
時間管理が上手くできないと、常に限りある時間に追われているような焦燥感を抱きます。
資料の提出期限やイベント当日までに、作業が終わるかどうか不安になり、心が休まる暇がありません。余裕がない毎日を送っていると、精神的なストレスが溜まって、身体の健康に影響を及ぼしたり、仕事でも不注意によるミスや成果ダウンを招いたりする恐れがあります。
そこで、時間管理を適切に行えるようになると、時間に追われる精神的負担がなくなります。
忙しく慌てていた日々から解放され、伸び伸びと穏やかに過ごせるようになるでしょう。
仕事の成果が出るようになる
計画性のあるスケジュールで仕事に取り組むと、アウトプットの質が高まり、成果が出やすくなります。一夜漬けで作った報告書と、効率的に時間をかけて作った報告書では、完成度に大きな差が生まれるでしょう。
また、時間管理ができないと、提出期限を過ぎたり集合時間に遅れたりと、「時間にルーズな人」として周りからの印象が悪くなりがちです。反対に、時間管理ができれば業務上のミスが軽減され、成果を上げやすくなり周囲の評価も高まります。
より質の高い仕事を行うためには、時間管理によって周りからの信頼を獲得することも重要です。
ワークライフバランスが整い私生活も充実する
時間管理を適切に行えるようになると、ワークライフバランスが整いやすくなります。
業務にかかっていた時間が減り、その分プライベートで自由に使える時間が増えます。
仕事上のストレスや身体的負担が軽減されれば、健康で豊かな私生活を送れるようになるでしょう。また、社員一人一人の時間管理によって会社全体の業務効率が上がり、休暇や出産・育児申請もしやすくなり、より働きやすい環境を築けます。
新しいことにチャレンジする時間を確保できる
時間管理によって作業効率が上がれば、新たなことにチャレンジする時間を確保できます。
日々の業務に追われて取り組めていなかった企画を、積極的に提案しやすくなるかもしれません。また、ビジネスだけでなくプライベートでも、新しい趣味活動や余暇を楽しめるようになるでしょう。
時間管理は「人生を豊かにする手段の一つ」といっても過言ではありません。
今すぐ実践できる時間管理のコツ
では、どのようにすれば時間を効率的に使い、生活に余裕を持てるようになるでしょうか。
以下で、今すぐ実践できる時間管理のコツを見ていきましょう。
自分が抱えているタスクを可視化する
時間管理を行う上では、まずはタスクを可視化することが重要です。
自分がやらなければならない作業を、漏れ・抜けなく洗い出して把握します。
その際、頭の中だけで管理するのではなく、スケジュール帳やタスク管理ツールに書き出し、目に見えるようにしましょう。
また、タスクの中でも会議や打ち合わせなど「日時が決まっているもの」と、資料作成や事務などの「日時が決まっていないもの」を分けることもポイントです。
タスクの優先順位をつける
タスクを書き出したら、何からやるべきかタスクの優先順位をつけましょう。
優先順位をつけずにいると、自分のやりたいことや得意なものから着手してしまい、急ぎの仕事が期限に間に合わなくなる恐れがあります。
優先順位はタスクの緊急性と重要性から判断します。
当然、緊急かつ重要なタスクが最も優先度が高いです。緊急だが重要でないタスク、重要だが緊急でないタスクは、両者それぞれに過剰な時間をかけていないかを慎重に判断する必要があります。
また、「やること」だけでなく「やらないこと」を決めることも大事です。
本当に必要なタスクであるのかを吟味し、やめても問題がなければどんどん断捨離していきましょう。さらに、タスク自体は必要であっても、「絶対に自分がやらなければならないのか」「他の人やツールに任せた方が効率が良くないか」も考えましょう。
それぞれのタスクにかかる時間を具体的に算出する
優先順位をつけたそれぞれのタスクに対し、作業にかかる時間を算出します。
タスクごとに作業開始日と締切日を割り出し、いつまでにどこまで終わらせるかを明確にします。
タスクの期限を決める際は、少し時間に余裕をもちましょう。
また、「月末まで」といった曖昧な表現ではなく、具体的な日程を定めることで、締切日までの時間配分を正確に行いやすくなります。
スケジュールを組み立てる際は、優先順位の高い順に、作業効率や所要時間を意識しながら考えます。できる限りタスクが一時期に集中しないように期限を調整すると、無理のない計画が立てられるでしょう。
一日の時間の使い方を振り返り反省する
仕事内容は日々変化するため、急な予定が舞い込んだり、作業に想定以上の時間がかかったりする可能性もあります。そのため、時間管理をする上では、立てたスケジュールを定期的に見直すことが必要です。
後々大きなズレが生まれないように、1日が終わったらその日の時間の使い方を振り返りましょう。「予定していたタスクを全て終わらせられたか」「上手くいかなかった点はあるか」「改善点はあるか」など、次に向けた反省をすることで、時間管理がさらに上手になります。
時間管理は自己管理と同義です。
常に正確な時間感覚を持ち、スケジュールを意識したり、先延ばし癖を直す工夫をしたりして、自分を律しましょう。自己管理が苦手な方は、スケジュールを他人と共有してチェックし合うことも効果的です。
翌日のスケジュールも前日に決めておく
その日の反省内容を活かし、翌日のスケジュールも事前に決めておきましょう。
前日に終わらなかったタスクがある場合は、翌日以降カバーできるように再調整します。
反対に、スケジュールに余裕が生まれる場合は、タスクを前倒しして取り掛かったり、想定より時間をかけて作業の質を上げたりできます。
立てたスケジュールを振り返り、反省点を活かして改良版のスケジュールを立てることの繰り返しが、まさに時間管理の基本と言えます。
ツールを使って時間管理を行おう
時間管理の精度を上げるためには、正確かつ最新の情報を把握することが重要です。
紙やエクセルを使った従来の方法での時間管理に限界を感じたら、積極的にツールを導入するのがおすすめです。
ツールには無料・有料のものがあり、それぞれ機能や使い勝手が異なります。
無料で使える時間管理ツール
まずは、無料で使える時間管理ツールを見ていきましょう。
Toggl Track
Toggl Trackは無料のタイムトラッキングサービスです。
タスク開始と終了時にボタンを押すだけで、各作業にかかる時間を計測できます。レポート機能から視覚的にデータを把握でき、作業効率改善や業務の見直しに役立ちます。
操作がシンプルで簡単な上、Google カレンダーやSlack・Wordpressなど、様々な外部ツールと連携したり、メンバーを招待して複数人で共有・管理したりすることも可能です。
Harvest
Harvestは各プロジェクトまたはタスクに所要した時間・経費を追跡できる、タイムトラッキングおよび経費管理サービスです。
Webブラウザ・デスクトップ・モバイルアプリなど既存のワークフロー内に設置でき、データを収集し、レポートを作成します。また、カスタム可能な自動のリマインダー機能も備えています。
時間管理に加え、StripeまたはPayPalを通して直接クライアントに請求書を送信でき、収益の流れも把握できます。
TeamHack
TeamHackは作業時間計測・仕様書共有・タスク管理・情報共有など、複数の機能を一つにまとめたマルチツールです。
1クリックでタスクごとの作業時間を計測でき、所要時間が一目瞭然になります。
タスク数や目標作業時間の達成度がグラフで表示され、作業の進捗を把握できます。
期限を超過したタスクがあればアイコンが知らせてくれるため、スケジュール管理や期限忘れ防止にも効果的です。
EnkinGT
EnkinGTは様々な部署で使用可能な、タスクと時間を効率的に管理する総合プラットフォームです。
働いた時間を簡単に登録でき、勤怠管理や働き方の確認に役立ちます。
タイムトラッキングを活用すると、プロジェクトの工数を管理できるほか、各メンバーのタスクや動きを共有できるため、チームでの作業を効率化可能です。
ポモドーロ・テクニックタイマー
「ポモドーロ・テクニック」とは、集中力と生産性を高めて作業を効率化させる時間管理術です。
1つのタスクを細分化し、分割された作業を25分間行ってから5分間休憩するという1セット(1ポモドーロ)を繰り返します。
ポモドーロ・テクニックタイマーは、25分+5分のインターバルタイマーとして、作業開始時と休憩開始時にアラーム音で知らせます。作業時間と休憩時間は自由に変更可能です。
有料で使える時間管理ツール
無料の時間管理ツールでも、効率的な作業に役立てられます。
ただし、有料の時間管理ツールを導入することで、更なる効果を得られます。
Quip
Quipとはリアルタイムでの共同作業最適化ツールです。
1つの文書にスプレッドシートや画像・プレゼン資料などを組み込めます。また、ドキュメント内のどこからでもコメントが可能で、最短でコミュニケーションが可能です。
リモートで同時に作業できるため、タスクの共有にも便利です。
クラウドログ
クラウドログは工数・タスクの簡単管理ツールです。
GoogleカレンダーやOutlook・スマートフォンから工数を入力でき、勤怠管理ツールとの連携によって作業時間を正確に把握できます。
また、リアルタイムの集計機能で、タスクの進捗率やスケジュールの遅延を厳密に管理可能です。
Asana
Asanaはプロジェクトとタスクを一元管理する、ワークマネジメントツールです。
チーム内で作業スケジュールを確認でき、プロジェクトの進捗やメンバーの仕事量・予定を共有できます。
タスクを割り当てて追跡すれば、各メンバーはタスクに優先順位をつけて時間を無駄にすることなく行動できます。
トヨクモスケジューラー
トヨクモスケジューラーは社内外での日程調整ツールです。
カレンダー機能によってメンバー間で予定を共有するだけでなく、個人のTo Doリストでタスクを可視化して管理できます。他のメンバーにより予定が変更となったり、タスクの期限が近づいたりした時は、通知で知らせてくれます。
ツールの導入で正確かつ効率的に時間管理
今回は時間管理のメリットやコツ、無料・有料の時間管理ツールを紹介しました。
時間管理を適切に行うことで余裕が生まれ、成果が出やすくなったり、新しいことにチャレンジできたりと、ワークライフバランスが充実しやすくなります。
タスクを可視化し優先順位をつけてスケジュールを組むこと、前日の反省点を活かして翌日以降のスケジュールを調整することが時間管理のコツです。
また、時間管理をより正確に効果的に行うためには、ツールを積極的に導入するのも良いでしょう。